最後まで読まないで
ただいま
私は毎日合鍵で家に入る。誰もいない家に帰るのは少し寂しいが、もう慣れた。今日も「ただいま」と小声で言いながらリビングに入り、テレビをつける。おやつを食べて宿題を済ませ、お母さんの帰りを待つのが日課だ。夜の七時になり、玄関の鍵が開く音がした。「おかえり!」と元気に声をかけて玄関へ向かう。しかし、入ってきたお母さんは私の顔を見ると激しく悲鳴を上げ、「誰なの、あなた!」と叫んで外へ逃げていった。