迷い子
迷子の男の子を「おばちゃん」のいる地域まで送り届けていると、やがて緑豊かな霊園に辿り着いた。地図アプリの住所を打ち間違えてしまったのだろうか。しかし男の子は私を置き去りにどんどん奥へと進んでいく。あ、おばちゃんだ。そんな声が聞こえたのとほぼ同時、にわかには信じがたい光景が私を待ち受けていた。男の子が「おばちゃん」と呼んで指差した先に立っていた──いや建っていたのは、まだ真新しい墓石だったのだ。
