迷子の男の子
迷子の男の子を別居中らしき母親のもとまで送り届けていると、やがて緑豊かな霊園に辿り着いた。地図アプリの住所を打ち間違えてしまったのだろうか。しかし男の子は俺を置き去りにどんどん奥へと進んでいく。あ、ママだ。そんな声が聞こえたのとほぼ同時、にわかには信じがたい光景が俺を待ち受けていた。男の子が「ママ」と呼んで指差した先に立っていた──いや建っていたのは、まだずいぶんと真新しい洋型墓石だったのだ。
