余所者-よそもの-【 2 】
それから一年。
シトウの紫藤が、街に生まれた。
「いいよ」
許した途端、飛んでくる。
――硬い拳。
「ごめん……」
ベッドの上で私を抱きしめるシド。
自分がしたことなのに、何度も、何度も、飽きずに謝る。
自分の付けた傷を、愛おしそうに撫でながら。
「……カエデ、悪かった」
この人は、殴りたいんじゃない。
ただ、誰かに謝りたいだけ。
シトウで誰かを傷つけ、上り詰めれば詰めるほど。
行き場のない罪悪感を、私の中に押し込んだ。
――なんて、寂しい人。