カフェオレでも飲みながら



 部屋で突然、ふと、伊織と園香が話している想像をした。

 酷く面倒くさい想像だった。

 その後、それは、また一緒に出かけたでしょうと怒る園香の想像になった。

 そっちの方がもっと、面倒くさそうだった。

 想像は止まず、今度はまた寝坊してたでしょと親でもないのに自分を叱る伊織の想像になった。

 考えすぎで頭がおかしくなってるみたいだった。






 次の日の朝、私は伊織を待たずに学校に行った。

 伊織が転校してきて以来初めてだった。

 なんだかさっぱりした気分になった。


 朝のホームルーム前、遅れてきた伊織がカバンを置くと私に言った。




「朝田さんひどい。なんで先に行くの?」

「うん、」




 うまく説明できなかった。




「僕待ってたのに。家行ったよ。いきなり何。」

「うーん、だって、…ごめん。」




 伊織と話さなければ、恋愛絡みで頭が痛くなることはない。

 恋愛だとして伊織を考えると、全く先が読めず不安になった。

 他のことを考えるには、伊織と居るのが日常過ぎる。

 噂では言われるが、伊織と私はまだ付き合ってない。




 ドキドキするよりは緊張した。




 その日、私は伊織と一緒に帰らなかった。


 次の日の朝も伊織の家の前を素通りした。






< 10 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop