君の隣で、私になれた


ーー琉生side.


紅羽たちのやり取りを静かに見る。


紅羽は笑ってる。

新も深く考えてない。

莉桜も笑ってごまかしてる。


でも。

なんか引っかかった。



昨日の湊さん。


“ 神崎くんみたいな男に騙されそう”

あの言葉。



そして今日。

首に貼ってある傷テープ。

虫刺され。


嘘だ。


キスマーク。

それくらいは分かる。


でも一枚とかじゃない。

三枚。

そんな付けるか?



昨日の変な空気。


あの後。

帰ってから何かあったのか。




「琉生?」

「あ?」

紅羽に呼ばれる。

「何ぼーっとしてんの?」

「してねぇよ」

笑って返す。



でも。


胸の奥に残った違和感だけは。

消えなかった。





< 103 / 308 >

この作品をシェア

pagetop