君の隣で、私になれた
ーー琉生side.
紅羽たちのやり取りを静かに見る。
紅羽は笑ってる。
新も深く考えてない。
莉桜も笑ってごまかしてる。
でも。
なんか引っかかった。
昨日の湊さん。
“ 神崎くんみたいな男に騙されそう”
あの言葉。
そして今日。
首に貼ってある傷テープ。
虫刺され。
嘘だ。
キスマーク。
それくらいは分かる。
でも一枚とかじゃない。
三枚。
そんな付けるか?
昨日の変な空気。
あの後。
帰ってから何かあったのか。
「琉生?」
「あ?」
紅羽に呼ばれる。
「何ぼーっとしてんの?」
「してねぇよ」
笑って返す。
でも。
胸の奥に残った違和感だけは。
消えなかった。