君の隣で、私になれた
第43話「反則だろ」
ーー琉生side.
缶がまた一本空く。
紅羽はもう完全に出来上がっていた。
笑い声も一段大きい。
隣を見る。
莉桜も少し酔ってる。
頬が赤い。
目も少しとろんとしていた。
「……あ。」
紅羽が急に何か思い付いた顔をする。
そしてニヤニヤ笑う。
嫌な予感。
「じゃあ!みんな初体験は?」
「は?」
新が即座に返す。
「聞くならお前から言え」
「そうだそうだ!」
俺も笑って新に便乗する。
「紅羽は早そう」
俺が言うと不満そうな顔で紅羽が見る。
「なんでよ!!」
「私は高3!普通くらいじゃない?」
「……え。」
思わず新と顔を見合わせる。
「え、意外と遅い」
「思った」
「さっきから失礼すぎ!!」
バシッ。
また2人まとめて頭を叩かれる。
「いてっ。」
「暴力やめろ」
「で!みんなは!?」
「高2」
新がさらっと答える。
「中3」
俺も続く。
「でた!中学!」
「やっぱ琉生だけ早いねぇ」
「やっぱってなんだ」
「イメージ通りすぎるじゃん」
紅羽が笑う。
こいつも人に言えないくらい失礼。
そして、ふと気付く。
莉桜だけずっと黙っていることに。
「で?」
紅羽がニヤッと笑う。
いつの間にか。
莉桜の隣へ移動していた。
肩を組む。
「さっきから黙ってる莉桜は?」
「……。」
莉桜は少し困った顔。
「湊くんと付き合ったの高2だよね?」
「ってことは…高2?高3?」
「……違う」
小さな声。
「え?」
「……湊じゃない」
「……。」
部屋の空気が止まる。
「え!!!???」
思わず立ち上がりそうになる。
そのくらいの衝撃だった。
「え?まじ!?」
「うっそ、湊くんじゃないの!?」
「予想外」
俺も2人も目を丸くする。