君の隣で、私になれた


「じゃあ新は?」

「ない」

新は食い気味での答える。

「早っ!」

「飲み会も遊びも行かない」

「仕事だけ」


「人生つまんな!」

紅羽が笑う。

「仕事が楽しい」

「はぁ…これだから仕事人間は…」

紅羽は呆れたようにため息をつく。

そして視点が俺に移る。


「じゃあ琉生は?相変わらず?」

「まぁ。」

俺は頷く。

「飲み会はよく行く。合コンも。」

「お持ち帰りは?」

紅羽がニヤッと笑う。


「する」

「最低!」

「お前が言わせたんだろ!」

「だって!じゃあ彼女は!?」

「いらない」

「でた…」

紅羽が呆れたように笑う。


「ほんっと変わんないね」

「そんなもんだろ」

適当に笑って返す。



表面はいつも通り。

でも俺だけ気付いていた。


3か月会ってなかった。

仕事も始まって。

毎日忙しくて。

大学の頃とは全然違う生活。


それなのに。

久しぶりに会った莉桜を見ても。

何も変わらなかった。


いや、違う。


前より。

笑うたび目で追ってしまう。


声が聞こえるだけで。

自然と視線が向く。


3か月あれば。

この違和感も消えると思ってた。


でも。

全然消えてなかった。


むしろ。

前よりはっきりしてる。


「……。」


グラスを置く。


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