君の隣で、私になれた


ーー駅前のホテル。


さっき出会ったばかりの人とベッドにいる。


普通に考えたら早すぎると思う。

友達に言ったらきっとまた怒られる。

また?って呆れられる。


もっと自分を大事にしなよって。

何回も言われた。



でも。

好きになっちゃったんだから仕方ない。


だって。

かっこよくて、優しくて、一緒にいて楽しい。

私だけを見てくれる。

そう思ったから。




「紅羽ちゃん緊張してる?」

ベッドの上。

耳元で囁く先輩。

すでに私は下着しか身につけていない。


「少し…」

「大丈夫」

先輩は私の頭を優しく撫でる。


「俺、紅羽ちゃん好きだよ」

「え?今日会ったばっかなのに?」

「関係ない」

先輩が色気たっぷりで笑う。

「好きになるときはなるじゃん」

「…!!」


私が心の中で思っていること。

それと同じことを言われて驚く。


「嬉しい」

そのまま先輩にキスされる。


軽いキスじゃない。

最初から酸欠になるくらい深いキス。


「…んっ、……はぁっ」

背中に回される手。

胸元の圧迫感がなくなって楽になる。

「…ぁっん…あ」

けど違う意味で呼吸が浅くて苦しい。


「可愛い」

先輩が少し笑う。

もう私は完全に先輩の虜だった。



ー…


「先輩…っ、も……無理…っ」

もう何回したのかわからない。

ベッド下の床には開封済みの袋が数個。


「まだ駄目」

先輩は優しく笑う。

だけど動きを止めるつもりはない様子。


「…まって…っ、あぁっ……」

そのまま私は意識を手放す。



ーー…


起きたらもう太陽が出ていて。

隣に先輩はいなくなっていた。




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