君の隣で、私になれた

第18話「ほんとに最低」



ーーー大学2年の秋。


バイト前の空き時間。

いつもの4人でカフェ。



「で?」

琉生が言う。

「早稲田の先輩どうなった?」

「あー、」

紅羽がストローを咥える。


「おわった」

「早っ」

「ヤリ逃げされた」

「また?」

私もつい声が出る。

「うん」

紅羽は呑気に笑う。

本当にいつもどうり。


「今回こそは違うと思ったんだけどなー」

「それ毎回言ってる」

新が言う。

「だって!優しかったし!かっこよかったし!」

「好きって言われたし!」


「ほぼ琉生じゃん」

新が言う。

少しの沈黙。


「え?」

紅羽が固まる。

「たしかに…」

私は頷く。

「たしかにじゃねぇよ」

琉生が笑う。

「俺そんな悪いやつじゃないから」

「自分で言うな」

即座に突っ込む新。


ふと思う。

「でも顔は似た系統じゃない?」

紅羽は生粋のイケメン好き。

しかもちょっとチャラそうなイケメン。

ってことは琉生の外見はタイプだと思う。


紅羽はまた固まる。

「顔だけはそうかも」

少し不服そうにそう言う。

「じゃあ琉生でよくね?」

新が言う。

また少しの沈黙。


「え、無理」

真顔で答える紅羽。

「なんでだよ」

「なんか違う」

「なんかって何」

「なんか!」

「雑すぎる」

琉生が笑う。


「だって顔はイケメンでも琉生じゃん」

「余計分からん」

呆れる新。


真剣に考え出す紅羽。

「まって、想像しただけで無理かも」

「ひど!そこまで?」

「そこまで」

「傷付くわ」

琉生は実際、傷付いてる様子は一切なくて。

呑気に笑ってる。


「大丈夫、私も無理だから」

「俺も無理」

私と新も続く。

「おい、お前らさぁ」

みんなで大爆笑。


「ほら!こういうとこ!」

「意味わかんねぇ」

「だから恋愛対象じゃないの!」

「勝手にフラれた」

また笑いが起きる。







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