君の隣で、私になれた


「普通に今の彼女かと思った」

「俺も」

「私も」

新と莉桜も同意してくる。

「なんでだよ」

俺は笑う。


「てか結花ちゃんは?」

紅羽が思い出したように言う。

「あー」

俺は少し考える。

「秋に別れた」


一瞬。

空気が止まった。


「聞いてない」

「言ってない」

「なんで!?」

「聞かれなかった」

「聞く前に次行ってるじゃん!」

笑いが起きる。


「じゃあさっきの人が次?」

「違う」

「違うの!?」

いちいちリアクションが大きい紅羽。

「そのあともう1人いた」

今度は本気で静かになった。


「最低」

紅羽が言う。

「最低だな」

新が呆れる。

「ひどい」

莉桜も呆れる。

「なんで」

3対1。

理不尽だ。


「でも好きだったんでしょ?」

莉桜が聞く。

「結花ちゃんも、さっきの子も」

俺は少し考えた。

「まぁ」

「じゃあなんで別れるの?」


なんでって言われても…

「フラれたから?」

「この男やばい」

紅羽が頭を抱える。

「お前にだけは言われたくない」

「失礼!」

また笑いが起きる。



そのままま4人で歩く。

イルミネーションの下。


楽しそうなカップル。

手を繋ぐ恋人たち。


そんな中。

紅羽が突然言った。

「そういえば次は莉桜の番じゃん!」


「え?」

「恋愛事情共有会!」

「あったな」

俺が笑う。


春は俺。

夏は新。

秋は紅羽。

そして冬。


「別に話すことないよ」

莉桜が困ったように笑う。

「ある!」

紅羽が即答する。


「聞きたい!」

「俺も」

「俺は別に」

すかしてくる新。

「嘘つけ」

また笑いが起きる。


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