Hidden love.
航平が少し目を見開いて苛立った表情を見せると、何かを言おうとしたその時だった。私は突然腰を抱き寄せられ、バッと上を見上げると、見慣れた顔がそこにあった。
「おはよ」
「お、はよって…」
周りも騒然としている。この男の姿を社内の人間は誰も知らない。
「大樹…、何でここにいるのよ!?」
「何で…って、今日から俺がここの会社の社長だから?」
予想外の回答に声すらも出なかった。
そういや先週、案内が出ていたような気もする。この会社は吸収されるというのがメールで。あの頃の私はそれどころでもなくて、社長の名前など、チェックするのを怠っていた。
「だから言ったじゃん。またすぐ会えるって」
そう耳元で囁かれ、顔が火照るのを感じる。
誰もその言葉の意味が、自社の社長になるって意味だなんて思わないでしょうが…!
大樹は驚く私に満足そうに笑みを零していて、私は眉間を寄せて見上げる。
「んで、社長室どこ?」
「知るか! 社長なんでしょ! 自分で行きなさい!」
「怒んなって。会社案内してよ」
「絶対嫌!」
新社長と一般社員が言い合う姿は異質だった。
周りが私達を見ている。さっきまで会話の内容は檜山さんと航平、そして私の事だったのに、今は私と大樹の話に。
やっぱり彼はどこにいても目立つ存在で、周りの目を引き付けてしまう。
視界の端で、航平が眉間に皺を寄せて、不機嫌そうな表情で私を見ていたことはわかっていたが、何も反応なんてしなかった。
「おはよ」
「お、はよって…」
周りも騒然としている。この男の姿を社内の人間は誰も知らない。
「大樹…、何でここにいるのよ!?」
「何で…って、今日から俺がここの会社の社長だから?」
予想外の回答に声すらも出なかった。
そういや先週、案内が出ていたような気もする。この会社は吸収されるというのがメールで。あの頃の私はそれどころでもなくて、社長の名前など、チェックするのを怠っていた。
「だから言ったじゃん。またすぐ会えるって」
そう耳元で囁かれ、顔が火照るのを感じる。
誰もその言葉の意味が、自社の社長になるって意味だなんて思わないでしょうが…!
大樹は驚く私に満足そうに笑みを零していて、私は眉間を寄せて見上げる。
「んで、社長室どこ?」
「知るか! 社長なんでしょ! 自分で行きなさい!」
「怒んなって。会社案内してよ」
「絶対嫌!」
新社長と一般社員が言い合う姿は異質だった。
周りが私達を見ている。さっきまで会話の内容は檜山さんと航平、そして私の事だったのに、今は私と大樹の話に。
やっぱり彼はどこにいても目立つ存在で、周りの目を引き付けてしまう。
視界の端で、航平が眉間に皺を寄せて、不機嫌そうな表情で私を見ていたことはわかっていたが、何も反応なんてしなかった。