鼻の頭にあるホクロを無意識に触りながら通学路を歩いていると、曲がり角で鉢合わせた見知らぬおばさんに「そのホクロ、一刻も早く除去しなさい」と突然、鬼気迫る勢いで迫られた。私は呆気に取られる。この人の真意がわからない。表情をまじまじと見つめる。瞳の色が私と同じ琥珀色をしている。鼻の頭には大きなホクロがある。黒々と隆起したそれが、おばさんのハリのない皮膚の上で、まるで蟲のように激しくうごめいている。
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