地味な私が人気者の幼なじみに溺愛されています。
その音だけが妙に大きく聞こえた。
やがて。
彼女が唇を開く。
「どうして。」
「え?」
「どうしてあなたなの、」
苦しそうな声だった。
怒りだけじゃない。
悔しさと悲しさが滲んでいた。
「私だって、ずっと九条くんのことが好きだった。」
俯いたまま続ける。
握りしめた拳が小さく震えていた。
「一目惚れだったけど、ずっと好きで、毎日目で追ってた。」
「……。」
「なのに気づいたら九条くんの隣にいたのはあなただった。」
胸が少し痛んだ。
その気持ちは分かる気がした。
彼女は顔を上げないまま続ける。