これは恋なの?

入学式

ドキドキ、ドキドキ。

「ねぇママ、今日、楽しみだった?」

「う~ん、ワクワクとドキドキ、半分かしら。姫莉ちゃんは?」

「ヒマはね、ワクワク100パーセント!」

「あら、それはいいことね。パパはどうかしら?」

「ねぇねぇパパ?」

「なぁに、姫莉ちゃん?」

「今日、楽しみだった?」

「そうだなぁ、うん、楽しみだったよ」

「そっかぁ、ワクワクするなぁ」

「そうだねぇ。ほら、着いたよ。降りよう」

「うん」


車を降りてママとパパと昇降口のほうへと歩いていく。

ドキドキ、ヒマの心臓がなっている。

あれ?なんだか見られてる気がする。

遠くにいる子がヒマの方を見てひそひそ。

なんて言ってるんだろう。

悪口だったらどうしよう!

「ねぇ、あの子可愛くない?」

「え分かる。どーしよ、話しかける?」

「でも可愛い子って大体高飛車じゃん?」

「あの子はまとってる空気違くない?」

「入学式の後にしよ?」

「そうね」

あー、歩いて行っちゃった。

ヒマもお友達作らないと!

ボッチになったらやだよ…

「なぁ、行かねぇの?」

「え?」

「俺、如月(きさらぎ)悠矢(ゆうや)!よろしくな!」

わっ、話しかけてくれた!

いい人だ!

「ヒマ、音瀬(おとせ)姫莉(ひまり)。よろしくね?」

「あ、そだ。俺、紙食うからよー。ヤギって呼ばれてるんだ。ヤギって呼んで?」

「え、紙食べるの?!おいしい?」

ヒマが質問するとなぜかヤギはプッと吹き出した。

「そんな質問するか?」

「え?するよー?」

「姫莉ちゃん。もう時間よ?」

「え?」

「そろそろ行きなさい。如月くん。姫莉ちゃんをよろしくお願いします」

「あ、はい。行こーぜ?ひまわり!」

「ひ、ひまわり?!」

手を掴まれ、走り出す。
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