二〇五〇年
二〇五〇年の今日、午後七時、母校の校門前にみんなそろって集合しよう。修学旅行のバスの中で冗談交じりに交わした約束を、元クラスメイトたちは覚えてくれていたらしい。見渡せば初恋の人がいる。親友もいる。担任の先生まで来てくれている。およそ四半世紀ぶりの再会に心が躍る。もっとも、俺を含むすべての人間はもう、この世の者ではない。あの日、三年四組一行を乗せた貸切バスは、玉突き事故により崖下に転落していたのだ。
