ひみつの姫君~男爵令嬢なのにくじ引きで王子のいる生徒会の役員になりました!~

第84話 ルーファスの謝罪

リアが生徒会室で書類の整理をしていると、2年生の4人が一緒に部屋に入ってきた。
ジークフェルドの姿を見て、リアは少しほろ苦い思いを抱いたが、それを振り切り笑顔で挨拶をした。
「お疲れ様です。」

それと同時にルーファスが歩み寄り、頭を下げてきた。
「父がすまなかった。」
リアは首を横に振り、両手を前に突き出しルーファスを止めようとした。
「先輩。やめてください。公爵様には少し思うところはありますが、ルーファス先輩には何もされてないです。むしろ、お父様を止めようと公爵邸まで駆けつけて下さったと聞きました。」
「だが、私が君を食堂に連れていったり、髪飾りを渡したり軽はずみな行動をしたからあんな事態を招いたのは事実だ。リアが私と顔を合わせたくないと言うのなら、自分が生徒会を辞めてもいいと思っている。」

リアは両手でルーファスの手を取り、上を向くよう促した。
「善意でしてくださったことの結果が悪かったからといって、先輩を恨んだりしません。それに先輩が生徒会を辞めたら、会計の仕事が全部私にまわってくるじゃないですか。そっちの方が困ります。」
リアはニコリとルーファスに笑いかけた。

ルーファスは泣き笑いのような表情をうかべた。
「ハハ。それも、そうか・・・。謝罪を受け入れてくれてありがとう。これからもよろしく頼む。」
そう言ってリアの手をギュッと握り返した。

クリスとヘンドリックは、良かったという風にニコニコと二人の様子を眺めていた。
そんな中、ジークフェルドがあきれた表情でつぶやいた。
「リアが今回のことで、顔も見たくないから生徒会を辞めてくれなんて言う奴じゃないって考えなくてもわかるじゃないか。ルーファスは何をそんなに思い悩んでたんだ?」

ジークフェルドの言葉にクリスがうんざりした表情になった。
「君はもう少し、繊細な心の機微とかを学ぶべきだね。」
それを聞いてルーファスとヘンドリックが噴出し、生徒会の明るい日常が戻ってきたのだった。
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