さくらとチューリップ
さくらとチューリップ
「私、桜が大好きなんです」と、バイトのゆうなちゃんが言った。
彼女は、春休みの内に面接にやってきて、4月からすぐシフトに入ってきた高校一年生のバイトの女の子だ。
秋田県は、桜はまだ先。
「さくらかぁ……実は私は、あんまり好きじゃない。最近やっと、まあきれいかな、と思えるようになったけどね」
我ながら、可愛げが無いな、とは思うけど、日本全国すべての人がおおむね大好きなソメイヨシノが、特に好きじゃない。
「何か、桜って色もボサッとして、見渡す限り同じ色だし。どこででも一気に咲いて周囲が花見、花見と大騒ぎするのも、なんとも居心地が悪いのよね」
「へぇ~~!そんなこと、考えたことも無いです、沙世さん、奥が深いんですね」
「奥深いかね!?」
ゆうなちゃんは、全肯定の使い手だ。
何を言っても。側肯定! 実は結構苦手である。
「はい、結構深いと思います。私単純だから、チューリップが大好きなんですよ。でも最近、あれ?もしかして子供っぽい?って思うようになって」
「チューリップ! らしいね!」
「やっぱり単純な感じが?」
「いや、うーん……素直な感じ?」
私がそういうと、ゆうなちゃんはちょっとテレテレと口元を緩ませて言った。
「ありがとうございます!沙世さんは褒めるのが上手なんですね」
「えっ!?そんなこと、初めていわれたけど。褒め上手って言うならそれは、どちらかといえばゆうなちゃんじゃない?」
「……私、すぐイイネ! って即答するって言われて信用無いんですよ」
と、ゆうなちゃんが変な顔をして言った。
確かにそれは信用無いわ。
私はそう思いはしたけれど、私とゆうなちゃんを比べれば、明らかにゆうなちゃんの方が人気がある。
私は内心、うじうじとしながら自分と彼女を比較した。
「私のイイネには心がこもってないって言われちゃって」と、ゆうなちゃん
「いや、そんなことないと思うわ、すぐ誉め言葉が出てくるって、性格が良い証拠よ!良いと思う!」
私が即答してみると、ゆうなちゃんはさっきよりテレテレと笑った。
彼女は、春休みの内に面接にやってきて、4月からすぐシフトに入ってきた高校一年生のバイトの女の子だ。
秋田県は、桜はまだ先。
「さくらかぁ……実は私は、あんまり好きじゃない。最近やっと、まあきれいかな、と思えるようになったけどね」
我ながら、可愛げが無いな、とは思うけど、日本全国すべての人がおおむね大好きなソメイヨシノが、特に好きじゃない。
「何か、桜って色もボサッとして、見渡す限り同じ色だし。どこででも一気に咲いて周囲が花見、花見と大騒ぎするのも、なんとも居心地が悪いのよね」
「へぇ~~!そんなこと、考えたことも無いです、沙世さん、奥が深いんですね」
「奥深いかね!?」
ゆうなちゃんは、全肯定の使い手だ。
何を言っても。側肯定! 実は結構苦手である。
「はい、結構深いと思います。私単純だから、チューリップが大好きなんですよ。でも最近、あれ?もしかして子供っぽい?って思うようになって」
「チューリップ! らしいね!」
「やっぱり単純な感じが?」
「いや、うーん……素直な感じ?」
私がそういうと、ゆうなちゃんはちょっとテレテレと口元を緩ませて言った。
「ありがとうございます!沙世さんは褒めるのが上手なんですね」
「えっ!?そんなこと、初めていわれたけど。褒め上手って言うならそれは、どちらかといえばゆうなちゃんじゃない?」
「……私、すぐイイネ! って即答するって言われて信用無いんですよ」
と、ゆうなちゃんが変な顔をして言った。
確かにそれは信用無いわ。
私はそう思いはしたけれど、私とゆうなちゃんを比べれば、明らかにゆうなちゃんの方が人気がある。
私は内心、うじうじとしながら自分と彼女を比較した。
「私のイイネには心がこもってないって言われちゃって」と、ゆうなちゃん
「いや、そんなことないと思うわ、すぐ誉め言葉が出てくるって、性格が良い証拠よ!良いと思う!」
私が即答してみると、ゆうなちゃんはさっきよりテレテレと笑った。


