もくもくれん
夏休み、電車も走っていない田舎のおばあちゃんの家に泊まった夜だった。一緒に寝るのが恥ずかしくて、ひとりで寝ることにした。夜中に目が覚めると、古い和室の障子いっぱいに目玉が並んでいた。「もくもくれんだよ。絶対に目を合わせちゃだめだよ」と、おばあちゃんは静かに障子を閉めた。怖くて朝まで眠れなかった。翌朝、おばあちゃんは私の顔を見て青ざめた。「一つだけ足りない……」私の右目は、なくなっていた。

