聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
 マリーとウィラルドの結婚式当日は初夏の日差しが眩しく、爽やかな青空が広がる穏やかな天気に恵まれた。
 マリーは王城のドレスルームでウェディングドレスに着替え、鏡に映る自身を見つめている。
 聖女を辞めてから、マリーの身の回りでは短期間で様々な事が起こった。
 忙しくも静かな生活をしていた聖女の時では考えられない事ばかりだった。
 そして今、聖女の時には考えられない事をしようとしている。
 マリーはウェディングドレスを着た今も聖女のロザリオを首から下げている。
 マリーは聖女のロザリオを手に取る。
 (もし、これが運命だと言うのならーー。)
 マリーが言葉を続けようとした時、聖騎士と王太子の衣装を元にした婚礼衣装を着たウィラルドがノックをしてドレスルームへ入ってくる。
 マリーは立ち上がり、表地が白で裏地が瑠璃色のマントを付け、聖剣を腰から下げているウィラルドを出迎える。
 「マリー」
 ウィラルドは純白のウェディングドレスを着たマリーに感嘆の声を上げる。
 マリーはプリンセスティアラを付け、とハートカットのビスチェのプリンセスラインのドレスがマリーを華やかで可愛らしく飾っている。
 ロングベールとロングトレーンにはバラがあしらわれていて、ドレスの豪華さを引き立てている。
 「マリー、綺麗だ」
 ウィラルドはずっと待ち望んでいたマリーの姿を見るように、感動の声が僅かに震えている。
 「ありがとう」
 ウィラルドはマリーのウェディングドレス姿に見惚れて褒めると、マリーは照れた笑顔で返事をした。

 マリーはウィラルドと腕を組んでドレスルームを出ると、用意されたガラス張りの馬車にウィラルドと共に乗る。
 馬車はウィラルドのペガサスの一頭立てで、御者のいないペガサスはいななきをすると馬車を引いて挙式を上げる大聖堂へ空を飛んでいった。
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