カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
二階の部屋へ戻ろうとしたとき、




「松岡さん…さっき見えてたわよ」

なんて…告げてきた。






凄い最悪なタイミング。





私…今誰にも逢いたくないんだ。






「なんか言ってた?」


「連絡つかないから、心配して来たみたいよ」


「お母さんは…なんて言ったの?」


「そうですかって言ったけど…」

「そう…」






母が余計な事を口走ってないことに、胸を撫で下ろしていた。




たとえ・・



母が何かを言っても悪いわけじゃないのにね。


「あんまり、心配かけるんじゃないわよ?
あんないい人いないわよ」


そう、松岡ほどいい人なんていない。


この先多分、出会う事のない人。





そのぐらい、いい人は分かってるけど…








< 215 / 240 >

この作品をシェア

pagetop