カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
俺が近付くのに気が付いたのか?

女達はたちまち、しゃべりはじめた。


めんどくせぇ…

自分でやれよな…。

しかし、あの人の事だからお気に入りの女が捕まえれなかったら、成功するまで言うんだろうな…。

シュンさんの知り合いじゃなければ、こんな奴殴って終わりなんだけどな。

やりてぇなら自分でしてこいよな!

ッたく…。


「ねぇ?何してんの?」

俺は、怖がらせないようにできるだけ穏やかに話しかけ、女達と同じようにしゃがみ込む。


パンツが見えそうなぎりぎりのラインでしゃがむ女達。

正直この女達のどこがいいのかわからなかった。

まぁ、人それぞれだしなぁ。


クスクスと女達は、嬉しそうにわらいあっている。

「なんにも?うちら暇してた所。」

「ちょうどよかった!
俺らとドライブいかない?」

「何人?」
ボブヘアの女が、目を輝かせながら聞き返す。

「俺と後ろにいるあの人だよ」

そう告げると一斉に、山崎さんへと視線が集まった。

「ちょっと、相談していい?」

「いいよ。あっちで待ってるから」

そう言い残し、山崎の元へとその足で戻った。


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