振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
嬉しくないわけがない。
思わず枕に顔を埋める。
「……会いたい。」
小さく呟いた声は、誰にも届かない。
文化祭でちゃんと話せて。
そして今日、久しぶりに電話をした。
たったそれだけなのに。
二年間空いていた時間なんて、少しずつ埋まっていく気がした。
でも。
焦っちゃだめだ。
また怖がらせたくない。
また離れていくようなことだけは、絶対にしたくない。
「少しずつでいい。」
自分に言い聞かせるように呟く。
「澪ちゃんのペースで。」
それが今の俺にできること。