振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
二着を見比べる。
「うーん。」
お母さんは少し考えてから微笑んだ。
「私はこの白いワンピースが澪らしくて、似合うけどなー」
「……ほんと?」
「うん。」
「きっと、その子も喜ぶと思うよ。」
その言葉に少しだけ勇気が湧いた。
「ありがとう。」
私は白いワンピースに着替え、ベージュのカーディガンを羽織る。
鏡の前に立つ。
「……。」
どこか物足りない。
机の引き出しを開けると、小さなポーチが目に入る。
文化祭の少し前。
咲と一緒に買い物へ行った時に買ったコスメ。