振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。

そんな私の方が、離してなんて言えるはずがない。

私は小さく頷いた。

その反応だけで十分だったのか、光くんは嬉しそうに笑う。

「ありがとう。」

二人で手を繋いだまま歩き出す。

その温もりが心地よくて。

気づけば、さっきまでの緊張はどこかへ消えていた。

クラゲの水槽に着く。

青白い光の中を、ふわふわ漂うクラゲ。

「綺麗……。」

思わず見入ってしまう。

「本当に好きなんだね。」

「うん。」

「ずっと見てられる。」

そう答えると。

ぽん。

頭に優しい温もりを感じた。



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