振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
第19話「あの時言えなかった、好き」
公園のベンチに、静かな風が吹いていた。
さっきまで普通に笑っていたはずなのに、今はその空気がやけに遠く感じる。
光くんは隣にいる。
でも、少しだけ違う。
さっきより、ちゃんと“待っている顔”をしていた。
私はゆっくりと息を吸った。
(今、言わなきゃ)
ベンチから立ち上がる。
その音に気づいた光くんが、顔を上げた。
「澪ちゃん?」