振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
でも。
「彼女だからこそ……。」
私は小さく呟く。
「心配、させてほしいんだけどな。」
やっと恋人同士に戻れたから、
嬉しいことも。
苦しいことも。
ちゃんと半分こしたい。
一人で抱え込まないでほしい。
そんなことを考えているうちに、住宅街の一角へたどり着いた。
目の前には、落ち着いた雰囲気の一軒家。
門柱には、小さな表札。
『篠宮』
「……ここだ。」
胸がドキドキする。
初めて来る、光くんの家。