振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
「まぁな。女子には特に。」
その一言で、部屋の女子たちは顔を見合わせる。
「やっぱりそうなんだ。」
「でもイケメンだから仕方ないのかなぁ。」
私はそっと篠宮先輩を見る。
窓の外を眺める横顔。
誰とも目を合わせようとしない。
中学の頃とは違う。
そう思った瞬間。
「澪ちゃん。」
「っ!」
突然名前を呼ばれ、肩が跳ねる。
気づけば篠宮先輩が私を見ていた。
「飲み物、なくなってるよ。」
「あ……。」
本当だ。
緊張しすぎて気づかなかった。