振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
「……俺の澪ちゃんなのに。」
胸がどきんと鳴る。
「でも束縛とかはしたくないしさ」
光くんは私の手を優しく握った。
「だから全部我慢してる。」
その少し切なそうな笑顔を見ていると、胸がぎゅっと締めつけられた。
私はそっと、その手を握り返す。
「光くん。」
「ん?」
「そんなに我慢しなくていいですよ。」
「え?」
「光くんの気持ちが知れて、すごく嬉しかったです。」
私はまっすぐ光くんを見つめた。