振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
「二組の山田くん。」
「サッカー部の佐伯先輩。」
「隣のクラスの——」
「もういいってっ」
「あと今日!」
私はため息をつく。
「別にモテてないよ。」
「いや、モテてるから!」
「普通だよ。」
「超無自覚。」
咲は呆れたように肩をすくめた。
「澪ってほんと、自分がどれだけ可愛いか分かってないよね。」
「可愛くないし。」
「はぁ……。」
大げさにため息をつく咲。
「世の男子が聞いたら泣くよ?」
私は笑って誤魔化した。