振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
第6話「それぞれの準備」
文化祭まで、あと少し。
朝の教室はいつもよりざわついていた。
黒板には大きく「合同文化祭準備」の文字。
机の上には色とりどりの紙、ガムテープ、ペンキの匂い。
「澪ー!そっち段ボール持って!」
「う、うん!」
咲に呼ばれて、私は慌てて駆け寄る。
段ボールは思ったより重くて、腕にずしっとくる。
「これ絶対女子2人で持つやつじゃないよね……」
「今さら気づいたの?」
咲は笑いながら、軽々ともう一箱持ち上げていた。
(この子、ほんと体力あるな……)
教室の中では、すでに文化祭モードが始まっていた。