就活魔女も夢を見る
「やってほしい仕事ぉ?」


「そうなんだ」


僕はアカネの瞳を見つめた。


もしかしたら、これでアカネとは会えなくなってしまうかもしれない。


それでも、言っておきたいことだった。


「この世界に残って、ずっと、僕の手助けをしてくれないか?」


僕はずっと、そう思っていた。


たぶん、出会ったときから。


「新田智則……」


アカネが驚いた表情で、僕を見ていた。


心なしか、頬が赤く染まっているように見える。


「ダメ……かな?」


アカネが、首を小さく左右に振った。


「いいよぉ」


「ほ、ホントに?」


勝った。僕は勝ったんだ。


「うんっ。あっ、でもぉ、ひとつだけ確認していぃ?」


「なに?」


「時給はいくらぁ?」


「は?」


「だってぇ、お仕事でしょー? お給料は気になるじゃーん」


「いや、そういうことじゃなかったんだけど……」


僕の思いがいつか本当に伝わる日はくるのだろうか。


わかっていることは、僕がアカネに惚れているということだけだった。


          おしまい
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