ショートショート 記憶流れ星

私の最後


あの三角関係と記憶流れ星の噂が村中に一気に漏れ出した。



だから、帰ることはできなかった。



家に帰っても………お母さんに怒られるだけだ。



頼みぐさはーーーあの星の丘。



やった罪は消せない。




流星群は、まだ消える予定はないから。




そうだな、お星さまに願い事をしよう。



普通の、流れ星さんにーー願い事を叶えてもらおう。



昨日の不思議なパワーがあるんだとしたら、流れ星にもきっと願いを叶えてくれるパワーがあるはずだから。




「遅かったわね」




リリを半分2で割ったような、涼やかな声が聞こえた。



それは………それは……。




恐ろしくなって、ゆっくり振り返る。




涼やかで、鳥肌が立つような風が頬を撫でた。




「リリを、よくも殺してくれたわね。



愛しの……娘だったのに」




怒りの形相で、立っていたのはーーリリのお母さんだった。



「貴方が、星の丘で立ってていたのを昨日見かけてーーーリリがいなくなったのをすべて理解したわ。


あの記憶流れ星の噂の真相を知ってから。


貴方の、三角関係を知ってから」





「違う……私は、リリを殺してなんかいない………」




「残念。


もう、リリはここにはいないの。



だってーーー目の前で膨らんで……巨大な大きな星になったから!!」




直ぐ様、昨日と同じ音が耳をつんざく。



上を向くとーーー巨大なスターの中に。



リリの顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔。




鋭い痛みが右腹に走る。




ドサッと倒れたときには、手に真赤な血をいつの間にか私は握ってて。




「私ねーーー道草くんのお父さんに、貴方を殺すように言われたの。



ーーー息子を殺した犯人を殺してくれませんかーーーって」




顔を覗き込まれているけれど、霞んで見えない。



ただ見えるのは、満点の星空がポツポツと壁に穴を開けた程度に見えるだけ。




「いずれーーー私は、貴方の記憶の中にいる一人何だから消えるわね。


だから、殺したとしても罪には問われない」



そう言って、リリのお母さんは消えた。



霞のように。



そのことを見届けたまま、私は目をつぶり息絶えた。



fin







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