ケージ
自宅マンションのエレベーターに乗り、行き先ボタンを押したのはいいものの、なぜか目的のフロアを通り過ぎてしまった。まさか故障でもしてしまったのだろうか。案の定、操作盤はいくら触っても無反応。やがて階数表示が「13」を示したとき、私は絶望と共にその場に崩れ落ちた。このマンションは十二階までしかないはずだ。上昇し続けるケージがあの世につながっていないことを願いつつ、私はただひとり恐怖に打ち震えている。

