~KissHug~
とりあえず歩こう。」

私は、泣きながら歩いた。


「なんか、俺むりやり歩かせてる
意地悪な男みたいだろ。
もう泣くなって…」


「どうしたらいいのか
わからない。」


「俺だってわからないよ。」


「あいつ、これからどうするんだ。
かあさんしかいないって聞いたけど。」


  どうするんだろう


「今日、おいで。
親父も帰ってこないし・・・」



「しばらく行けない。」


   殺すよ・・・


その言葉が響いていた。


ゴールが見えてきた時
私は、手を離そうとしたけど


素良はぎゅっと握って
離さない・・・・


「素良、離して…」


「離さない。」


「みんないるんだよ。
千鶴さんだって……」


「いいよ、もう……」


「だめだって、お願い……」


素良の手が離れた。
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