~KissHug~

~52~sora

はははは~

しばらくして芳樹がいきなり笑い出した。
俺は見透かされたような
気持ちになって
ドキドキしていた。


「おまえも気の毒だよな。
俺につきまとわれちゃ
この先絶対不幸だからさ。」


「なにが?
お前、頭おかしいんじゃないか?
ストーカーか?」


「まず一番の不幸は
父親があいつってことさ。」



  それは同感だ


「そして、母親は自殺した。」


「お前の母親は、深くあの男を愛していて
傷つき、悩んだ。
俺を殺しにでもきたはずなのに
あの男によく似た
俺を愛しくて抱きしめた。」


「なんの話?」


「わかんねーかな
おまえの大事なものはさ
俺を愛してしまうんだよ。」
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