~KissHug~

~53~sora

そこに親父が入ってきた。
親父は
俺を思いっきり殴った。


「ばかもの!!
何が気に入らなくて芳樹を殴るんだ!」


俺は親父をにらみつけた。

「おまえのその反抗的な目が
俺は嫌なんだ!!」


「てめーの勝手なすけべ心おかげで
振り回されてるんだ!!
なんで愛人の子供と兄弟になるんだ。
今更!!」

また、親父の拳が入った。


俺は、ひっくり返った。


「言いたくなかったが
俺は・・・・
おまえの母親よりも
芳樹の母親を愛してた。
芳樹が生まれたときすごく嬉しかった。
芳樹とずっと一緒にいたかった。
雅恵は
別れてくれなかった。
俺をだまして
おまえを産んだんだ。」


「だまして?」

「別れるからって言ったんだ。
最後に抱いてくれって・・・・・
大丈夫だから・・・・って・・・・
それなのに
次の年おまえを産んだんだ!!」


その言葉のすべてが
俺という人格を否定した。
父親が言った。
愛してない息子
生まれた事が間違いだった息子と・・・・

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