~KissHug~
マフラーを編み出した。
アメリカに旅立つ素良に持たせたい


私は
編み棒を必死に動かした。

弟が
「ねえちゃんとうとう彼氏できたのか?」
と聞いた


「おかあさんには秘密にしてね。」


アクビしながら
スピードアップしてひたすら
編み続けた。



「歩来眠そうだな~」
学校に行く道中
私はアクビしまくっていた。

「あ、うん
昨日遅くまで勉強してたから」


「どんだけ勉強すきなんだ?」
芳樹は笑った。


  ごめん・・・・・
  今年は素良のために頑張りたい


「大学いきたいから。」



「大学か~」


「芳樹はいかないの?」

「俺は
まだ自分の将来が見えてないから・・・・
まだ決められない。」


「歩来は何になりたいの?」


「私は教師がいいな~」


「厳しい先生になりそー」


「そう?ひどいわ~」

芳樹が私の肩を抱き寄せた。

「寒い、寒い、歩来太れ~」

「どうして~やだよ~」

「だって、最近あったかくないもん」

芳樹の言葉に胸が痛んだ。





その後に素良がいることも
気づかずに・・・・
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