~KissHug~

~78~

「不思議だね。」
携帯を見つめる千鶴に言った。

「ん?」
メールをうちながら千鶴が
顔を上げて私を見た。

「あんなに愛し合ってドロドロだったのに
同じタイミングで糸を直していったら
こんなに穏やかに恋が終わるんだね。」


「そうね。私もあんなに芳樹に
しばられていたのに
今は芳樹を見ても
心は穏やかで友情しか感じない。」


「回り道だったのかな~
それとも回ってこなきゃ
いけない道だったのかな。」


「回ってこなきゃ
たどり着かないもん・・・・
今の私たちに~」

千鶴は私を抱きしめた。

「私たちってある意味すごく
仲良しだと思わない?」

千鶴がウフフ・・・と笑った

「だってね、同じ男を好きになって
抱かれたんだよ~
芳樹と素良・・・・・
すご~く仲良しじゃん。」


「ほんとだ!!」


「アイシテル歩来~」

「アイシテル千鶴~」

そういって爆笑した。
< 430 / 451 >

この作品をシェア

pagetop