~KissHug~

~19~

「今日、バイトなんだ。」
さびしげに芳樹が言った。

「あ、そ。頑張ってね。」

何度も振り返り
帰っていく芳樹を完全無視


  反省させよう

芳樹の曲がった性格の矯正も
必要かも……


掃除の日誌を職員室に持って行ったら
素良が担任と話をしていた。


「松本、具合はどうなんだ?
あんまりむちゃするなよ。
最近、痩せてきて心配だな。」

担任が声をかけてきた。

「ありがとうございます。
大丈夫です。
少し、痩せたかったから嬉しいんですよ。」


「女の子はぽちゃっとした方が
いいんだぞ、な?龍崎?」


素良が慌てた様子で

「はい。」と笑った。


私は、頭を下げて職員室を出た。

ドキドキした。



その時、メールが鳴った。


   今日、おいで


素良からのメールに
私は、嬉しくなった。


   約束守ってくれてありがと


そう返信した。



いつものように遅れて素良の家についた。


  悪いことしてるような

キョロキョロとあたりを見渡し
不審な人に思われるかも



途中、芳樹のバイト先を遠目にしながら
働く芳樹には好感がもてた。


インターフォンを鳴らした。



ドアを開けた素良に
そのままフェチ抱きされた。
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