札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~

気にすることなく歩いていくが、何人か怪しい男性が後ろについてくる。
しかしオリヴィアに護衛は必要ない。
その辺にいる男より戦い方は知っていた。
呼び止められて裏路地に連れて行かれるたびに返り討ちにしていた。

(この格好が悪いのかしら。このままだと娼館で働けないわよね……どこかで着替えないと)

父を殴り飛ばしたあとに、いつかパーティーかお茶会に着ていこうと夢見ながら作ったドレスを持ってきていた。
六年前に着ていたドレスをなんとかリメイクしたものだ。
貴族の令嬢らしい服といえば、これくらいしか持っていない。

オリヴィアが辺りを見回しながら歩いていると、一際盛り上がっている場所があった。
しかもそこには女性たちばかりが集まっている。

(まさか……ここが娼館なのね!)

直感的にそう思ったオリヴィアは、すぐさまそこに向かった。
立派な馬車が止まっているため、貴族もいるのだろうか。
見たことはないが、ここが娼館だと確信したオリヴィアはジョセフィーヌを連れて、引き寄せされるように屋敷の門へ。


「なんて美しい馬なのかしら……」


思わず漏れた本音に、馬車を引く毛並みのいい馬に見惚れてしまう。
すぐさまジョセフィーヌがオリヴィアの頭に齧りつく。
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