札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~

書類を用意している間、菓子と紅茶を出しても手をつけようとしない。

(ほう……随分と警戒心が強いな。さすがだな)

毒を疑っているのかもしれない。

その警戒心にはマルセルやアイナスも驚いているようだ。
だが、腹は減っているようで菓子を凝視していた。

違和感を覚えつつも、金と書類を持たせて一旦帰るように促す。
辺境の様子やオリヴィアのことを詳しく調べる必要があると思ったからだ。
もしかしたら誰かからの刺客かもしれない。
こんないい話があるわけないからだ。
復讐かロベールに仇なす者か見極めなければならない。

不満はないという彼女だが、最後に我慢できなくなったのだろう。
ロベールがどうしてこのような変装をしているか問いかけてきた。
マルセルとアイナスを紹介して、彼らの見分け方を問いかけるとディルムーン辺境伯の娘らしい理由が返ってきた。

彼女となら、もしかして……そんな願望が頭に過ぎるがすぐに自分の甘さを振り払う。
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