札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
まとまった金が入ってきても父が事業を起こして失敗を繰り返すことだ。
手元に残るわずかなお金で、やりくりするしかない。
今日もオリヴィアは食費の節約のために裏の山で獣を狩り、野草を集めたばかりだ。

一応、貴族の令嬢として生まれたはずなのに、どうしてここまで苦労しなければならないのか。
普通の貴族の令嬢はパーティーに舞踏会、お茶会に忙しいそうだ。
オリヴィアも一応マナーを母から教わったものの、実際にパーティーに出たのは社交界デビューした六年前だけ。
戦いが終わり、ディルムーン辺境は英雄のように讃えられた。
その時のことが今は夢のようだ。

それから両親と兄のペリエだけで参加。次は両親だけでパーティーへ。
父だけの出席と年々参加していく人数は減っていき、ここ二年間はまったく参加できていない。

戦いが終わり、一時期は素敵な令息と結婚することに憧れていた。
六年前も母譲りの怪力を隠すことに必死で、パーティーで積極的になれなかったことや、かわいらしい令嬢を助けるために怪力を使ってしまい、逃げるように帰ってきたことも悔やまれる。
自分とは真逆のさらさらした金色ほ髪とぱっちりとした青い目がとても美しかったことを今でもよく覚えている。

(懐かしいわ……もう六年前だものね)
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