余所者-よそもの-【 3 】
「お前は、まだ間に合う」
「………」
「触れられる……手が、届く」
「………」
「二度と失くさねぇ」
やめて――と、両手でシドの胸を強く押した。
「俺のそばにいろ」
いやだ――と、抵抗すれば、掴まれた手首はベッドへ押しつけられた。
「俺から離れるな」
苦しい――と、喉の奥で悲鳴を上げれば、大きくて熱い手が、私の両手をひとつにして頭上でまとめ上げた。
手首に食い込む痛みに、小さく息を呑む。
「もう、失くしたくねぇんだよ……っ!!」
その悲鳴みたいな声は、私から抵抗する力まで奪う。