余所者-よそもの-【 3 】
周囲の音が、一瞬で消え去る。
ユキの濁りのない透き通った瞳を見つめたまま、呼吸すら忘れた。
ただ彼の言葉に喜ぶように。
自分の心臓の音だけが、とくん、とくん、と、内側で響く。
「かぁこ。お前とずっと一緒にいたい」
その眼差しに、全身から力が抜けそうになる。
ユキは『欲しい』と求めるように、そっと私の手を引っ張った。
「………」
「………」
ゆっくりと近づく、私たちの距離。
このまま、委ねたい。
全部忘れて、この人の優しい手を握り返して。
その胸に、飛び込みたい。