余所者-よそもの-【 3 】
外に出れば。
軒先にしゃがみ込んだシドの足元に、吸い終わった煙草の吸い殻が三本転がっていた。
「遅せぇ」
軒先から上がった声。
視線を向けた向かいの路地を見て、私は膝から崩れ落ちそうになった。
狭い路地を埋め尽くしていたのは、AnBarを鋭い目つきで睨みつける、無数の柄の悪い男たち。
「なに……この人……たち」
「戻って来ねぇから」
AnBarに入って、たったの十数分だ。
「なんで……?やめてっ。私もう、離れないから……!」
「ああ」
「わたしっ、ずっとっ!ずっとシドと一緒に居るから……っ!!」
なりふり構わずシドの袖を掴み、叫ぶ。
シドは満足そうに目を細めると、私の頭を撫でた。
「わかったよ」
短く解散の指示を出したシド。
「……っ」
私の手首を掴み直し、痛いと顔を顰める私の顔なんて見向きもせず。
そのまま強引に引き寄せると、
――私を、リビドーへと、連れ帰った。