真夏の一夜は恋の始まり(新装版)
 酒を飲むと花凛は大胆になる。しかも飲むと人格が変わるのを本人はわかっていないので危なっかしい…。
 まあ俺は嫌われてるみたいだから花凛にとっては嫌な存在なんだろうけど…。
 
 俺は花凛をよく知らなかった。

 あの夏の日、俺達はろくに話もせず一夜を過ごしてしまい、お互いのことをちゃんと知っているわけではない…。
 
 花凛を目の前にして全く自分から話せない。元々楽しい話もできないから、何を話していいのかも分からず、いつも考えていて不機嫌そうになってしまう。

 花凛は俺みたいなやつといるより、一緒にいて楽しい他の誰かの方がいいのかもしれない。
 
 あの優しそうな園長の息子の方が花凛には向いていていいのかもしれない。

 俺は頭では分かっているのに、目の前の花凛を諦める気持ちに至れず1人もどかしい気持ちになるのだった…。
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