真夏の一夜は恋の始まり(新装版)
 私は大一にクリスマスプレゼントを渡した。結局何がいいか分からなかったから、手作りの手袋とマフラーとかベタな物でごめんなさいと言いながら渡すと、「いえ。ありがとう。」と不器用ながら返事が返ってきた。
 大一からのプレゼントは音符の形のネックレスだった。私が楽器が好きなのを知っているからだなと嬉しくなった。
 これ自分で買いに行ったの⁇と聞くと、「超恥ずかった。」と言ってまた照れたように言うから、私は大笑いしてしまった。

 「ありがとう。大事にします。」

 そう言って私はネックレスを首につけた。キラリと光る音符のネックレスに私は感激してしまった。

 それから私達は他愛もない会話をした。2週間前のことにはやっぱり触れられず、私はわざと話を逸らすように今日仕事であった出来事や、歩美とこの前ご飯を食べに行ったこと、弟の稔がこの前彼女を家に連れてきたことなんかを差し障りのないように話した。デリケートな話題には触れられず、私は話しの真意に触れることに避けていた。

 お店には2時間くらいいて、他愛もない事を沢山話して店を出た。
< 75 / 185 >

この作品をシェア

pagetop