それでは、試験を始めます。
筆記用具を置いてください。
最後の問題に答えを書き終えた瞬間だった。

カラン、と手からシャープペンシルが転がり落ちる。

それと同時に、教室がぐにゃりと歪んだ。

黒板も机も天井も、すべてが白い光に飲み込まれていく。

「それでは皆さん、また明日。」

どこからか、あの女の声が聞こえた。

その声を最後に、私の意識は暗闇へ沈んだ。

***

「……っ!」

目を開けると、自分の部屋の天井があった。

カーテンのすき間から朝日が差し込み、目覚まし時計は七時を指している。

..........ゆ、め?

あの学校も、あの女も、あの奇妙な試験も、全部悪夢だったらしい。

ふっと安堵で全身から力が抜けた。

「変な夢……。」

制服に着替え、朝ご飯を食べ、いつも通り学校へ向かう。

友達と話して、先生にあいさつをする。

全部、いつも通りだった。

そうして迎えた一時間目。

「今日は抜き打ちで小テストをします」

先生がプリントを配り始める。

教室中からため息が聞こえた。

私も苦笑いしながら、一枚のプリントを受け取る。

その瞬間、心臓が止まりそうになった。

かすかに黄ばんだ色の試験用紙。

震える手で紙をめくる。

そこには、たった一問だけ書かれていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

問【あなたがこのループから抜け出すためには、どうすればよいでしょうか?】

①屋上から飛び降りる

②諦める

③その他

その他を選んだ人はその内容を詳しく書きなさい。

『』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



手が震えてシャープペンシルを取り落とす。

恐る恐る顔を上げると―――





……先生の口元は、あの女と同じように弧を描いていた。




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