失恋した男友達と、ルームシェア始めました
「……やめた」


スマホをソファに投げ出す。


(帰ってくるのが当然、みたいな顔をして待ってるのも、なんか違う)


私たちは、まだ“友達”で、“ルームシェアの同居人”で。

昨日のキスだって、ただの「練習」で。

そう決めたのは、私だ。

そのはずなのに。

玄関の方を、何度も何度も見てしまう。

時計の針が、やけに遅く進む。

二十一時。

二十二時。

二十三時。



< 29 / 66 >

この作品をシェア

pagetop