失恋した男友達と、ルームシェア始めました
「彼氏として、ちゃんとキスする」


囁き終わるのとほとんど同時に、唇が重なる。

あの時の“練習のキス”とは違う。

暴走しかけた夜の温度とも、少し違う。

最初は浅く触れるだけのキスだったのに、
離れかけるたびに、すぐまた追いかけるみたいに重ねられて、だんだん息の仕方がわからなくなっていく。


「……っ、ゆう、ま……」


名前を呼んだら、間に落ちた声ごと、口の中に拾われたみたいだった。

軽くかみ合った前歯の隙間から、ぬるい息が流れ込んでくる。

唇の端をなぞるように、舌先がかすかに触れて、すぐ離れて──もう一度、やわらかく押し広げられる。



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